棚守房顕覚書145 烏帽子直垂の衆

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棚守房顕覚書145 烏帽子直垂の衆

一、当島の定めの、烏帽子、直垂の衆の事。
上卿、祝師、両棚守、御燈、大行事、田中務丞、この七、八人衆の事、当時は少々の会合も烏帽子着ず寄り合うことは勿体なき事なり。往古の法度を社家より破るなり。能く能く自慮すべきものなり。社家より地下町の法度の儀を申し付くべき事なり。

現代語訳

当島(=宮島)のルールの中の烏帽子と直垂のことです。
上卿(=勅使の代理人=林親正)、祝師(=野坂正久)、両棚守(=本殿と客神社宝蔵を管理する二つの棚守)、御燈(=熊野元康)、大行事(=大法会を指揮する僧侶=福田民部)、田中務丞…この7、8人のことです。当時は少々の会合も烏帽子を着ないなんてことは勿体ないことだと思っていましたが、昔からの法度を社家から破るようになりました。よくよく考えるべきことです。社家から地下町(=宮島の町と町人)の法度を申付けるべきことであるというのに。

解説…宮島のルールは守らないと!

棚守は宮島の法度(ルール)は守らなくちゃいけない!と考えていて、町人もしっかりと守るべきだと考えていた。
これまでにも法度についての記述がありました。
棚守房顕覚書119 狐狼在島のこと
棚守房顕覚書125 房顕隆元に対面

で、昔から神社と寺の関係者が会合する時は烏帽子と直垂を着ていた。これは礼服です。それを思い思いの私服で参加するようになっていたんでしょうね。具体的にどんな服で参加していたのかは分からない。気が緩んでる。それが棚守房顕は気に入らない。町の人たちに法度を守らせたいと言うのに、神社関係者がそんなんでどうする!って。
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