棚守房顕覚書115 神道伝授

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棚守房顕覚書115 神道伝授

この度の吉田兼右の下向で、神道伝授のことがありました。棚守元行は護摩行事。上卿景豊は行を伝授、祝師正久は行事、防州の末岡は行事。

吉田兼右による神道伝授

神道の研究家の有名人である吉田兼右(ヨシタカネミギ)が毛利に呼ばれて宮島にやって来まして、そこで神道の儀式の方法などを教えてもらいました。棚守房顕の子供の元行は護摩行事。護摩行事ってのは「供物」を捧げて祈念する儀式。生贄を表すサンスクリット語の「ホーマ」が語源。つまり、本来は仏教由来の儀式ですが、神仏習合した世の中ですから、そこは文句を言ってもしょうがないんですよね。むしろ、日本の歴史では神仏が分離している現在の方が「特殊」なくらいなんですから。

で、上卿という朝廷からの派遣された(という体の)役職の景豊は「行」を伝授されました。ここの「行」とは、神道の修行の「行」のことだと思います。

そして、祝師(モノモウシ)という神官の正久は行事。防州…現在の山口県の末岡という人物も行事を伝授してもらった。ここの行事は護摩行事ではない神道の儀式のことだと思われますが、具体的には分かりません。あと、末岡がなんなのかもちょっと分からない。
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