鏡池(カガミノイケ)…宮島・厳島神社の名所・観光スポット

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鏡池とは

まとめ
厳島神社内にある伏流水の湧き出ている所。
●湧いているのは海水ではなく、真水。
●実は鏡池は3個ある。
●鏡池に月が映ったものが「厳島八景」とされる。
●潮が引かないと見られない。

厳島神社の境内の中に「鏡池」というのがあります。鏡池は浜の中にポッコリと水が湧き出しているものです。手鏡のようなので「鏡池」と呼ばれるようになりました。当然、鏡池は海が干潮のときにしか見られません。この鏡池に月が映る様子が厳島八景の一つに数えられます。
鏡池は3つある
厳島神社を歩いていると鏡池の立て札があるので、そこにしか無いような気がしますが、実際には鏡池は3つあって、もう一つは天神社の奥にあります。
●最後のもう一つの鏡池は卒塔婆石の事です。
●ただし、鏡池とされるもののうち、石灯籠が立っている鏡池だけが「水脈」があり、あとは単に穴が空いているだけ。

鏡池とは伏流水

鏡池ってなんのことかよく分からないと思います。

厳島神社の裏手には川(=紅葉谷から流れる御手洗川)が流れているんですが、本来は厳島神社の境内を通過していたはずなんですね。その川の流れを西の松原側に治水して変えているんです。地図を見れば分かりますが、見事に迂回させています。これは当然、厳島神社の造営の時にねじ曲げたのです。

川の構造
ところで川ってのは水が流れているものですよね。でも、川の下には「砂」があって、その砂の中にも水が流れているんです。言うなれば、砂の中に隠し切れなかった(吸収し切れなかった)水が表面の「川」になるんですね。

厳島神社の造営の時に川の流れを変えたのですが、それは表面上の川の流れを変えているだけで、砂の中にある「水の流れ」までは変えられないんです。それでその砂の中の水は「昔の川」と同じ経路で、そのまま流れていきます。その水が出てくる先が「鏡池」なんです。それでその砂の中の水のことを「伏流水」って言います。

厳島神社の裏手には大きくねじ曲げられた川(=紅葉谷から流れる御手洗川)があって、その昔の川の経路の出る先が鏡池な訳です。それが3つあるということは、「ねじ曲げられた川が3つ」あったってことです。地図を見ると、迂回した川に合流する小さな川(=白糸川)があって、鏡池に対応しているのです。
となると、もう一本、川があったことになりますよね。どうやらもう一本、川があったようなのですが、ハッキリとは分かっていません。
●鏡池から湧いている水は海水では無く「水」です。
●伝承によると、厳島神社の造営後1日で鏡池ができたことから、厳島の神が神社の造営は神慮であると、人々は喜んだと言われています。
●ただし、御手洗川白糸川の流れを変える工事をしたのは戦国時代。毛利輝元です。

寝殿造りと鏡池

平安時代には浄土信仰が貴族の間で流行して、浄土信仰を体現した「寝殿造り」が作られるようになりました。寝殿造りってのは敷地内に「池」を作るんです。その池を作るために、厳島神社のように裏手の川をねじ曲げて、伏流水をポコポコ沸かせて池に水を張るんです。だから厳島神社の鏡池は、寝殿造りの手法って証明なんです。ちなみに寝殿造りの場合、池の中に伏流水を沸かせる鏡池が沈んでいるので見えることが無いのです。そういう意味でも鏡池って実は意外と貴重なものだったりします。

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