門客神社の神

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門客神社の神

厳島神社の境内内にある末社が門客神社。火焼先(=大鳥居へと伸びている所)を挟むように二つあり、それぞれに違う神が祀られています。

東の門客神社
櫛磐窓神(クシイワマドノカミ=櫛石窓神)
西の門客神社
豊磐窓神(トヨイワマドノカミ=豊石窓神)
本殿の情報一間社流造り・栃葺き
古事記の中でアマテラスの孫のニニギ尊が地上に降りるとき(天孫降臨)に、お伴に神様を連れていました。その神の中に櫛磐窓神・豊磐窓神がいます。
参考
天石戸別神と手力男神
http://nihonsinwa.com/page/349.html 

この櫛磐窓神・豊磐窓神は天皇の住む「宮」の周囲の祠に祀られる神です。

いつからあるのか?

客神社はいつから?
客神社と現在呼ばれる施設は13世紀から。平安時代の厳島神社造営の時点では門客神社はありませんでした。現在の社は16世紀に立て直したものです。
古文書によると12世紀(仁安)の時に「江比須(エビス)」とありますので、これが現在の門客神社のようですが、現在のような神社はありませんでした。「エビス」の神は「対」ではありませんから、現在のように2つではなく1つだったようです。
ではどこで二つになり、天皇に関係する神社になったのか?と言うと、どうやら鎌倉時代なんです。

門客神社の神の変遷

歴史と神の変遷
厳島神社は平安時代の修造当時に祀っていた神が「伊都岐島大明神(イツキシマダイミョウジン)」でした。この神様は古事記や日本書記に記述がないので、鎌倉時代に古典の研究が進むと、相殿の祀られていて、名前がよく似た「宗像三女神」の「市杵島姫神(イチキシマヒメカミ)」と同一とされ、それから厳島神社では市杵島姫神が祀られるようになりました。

市杵島姫神はアマテラスとスサノオの誓約(ウケイ)によって生まれたのですが、その時、一緒に生まれた神々が、現在、厳島神社の客神社に祀られています。


どうもその辺りで、門客神社が二つになり、櫛磐窓神・豊磐窓神が祀られるようになったのです。

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