なぜ大鳥居の内側で貝を採ってはいけないか

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なぜ大鳥居の内側で貝を採ってはいけないか

神社は穢れを嫌うから
神社は穢れを嫌います。穢れっていうのは説明するとややこしい概念なのですが、そもそもは「腐ったもの」や「病気(疫病)」を嫌った感覚だと思われます。神社に入る前に、手を洗う「手水舍」というのがあります。ここで柄杓を持って両手を洗い、口をゆすぎます。どうして手と口を洗うのかというと、穢れを落とすためです。神社は神聖な場所で、清らかでないといけない場所ですから、穢れを落とさないと中に入っちゃいけないんですね。口の中をゆすぐのは私たちが「死を口にしている」からです。

穢れの中でも日本人は「死」に関することを嫌いました。
平安時代になると朝廷は「死刑を廃止」して、果ては「軍隊を廃止」しました。どちらも死に関わることだからです。なんだか現代の左翼みたいですよね。私は現代の左翼は平安時代の公家の感覚を引き継いだ人たちだと思っています。それはともかく。

神社は穢れを嫌います。その神社の境内で何か殺すようなことは禁忌です。大鳥居からが厳島神社の「境内」になっているんです。だから大鳥居空内側で貝を採っちゃいけません。貝だけじゃなくて魚もダメです。木札には書いてありませんが、植物もダメです。よってワカメも本当はダメです。
●日本はアニミズムで、形あるものすべてには「霊(魂)」があると思っていますので、魚や貝と言った動物だけでなく、植物もダメです。
●神式の葬式ってあるんですが、神社は穢れを嫌いますから遺体を境内に持ち込むことを嫌がります。よって神社の葬式ってほとんど行われなくなりました。

ちなみに「境内で何かを殺してはいけない」ってのは、厳島神社だけでなく、どこの神社でも禁忌とされることです。入り口に木札がある神社もありますので、別の神社に行った時は見てみてください。

こぼれ話

日本書紀の中では、謀反を起こして朝廷に命を狙われた「雌鳥皇女と隼別皇子」が伊勢神宮に逃げ込もうとしています。神社内で人を殺してはいけない、というルールがあったからだと思われます。
雌鳥皇女と隼別皇子の逃避行
http://nihonsinwa.com/page/1374.html 

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