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狸僧
狸とは
よく信楽焼の狸(タヌキ)を見かけますよね。狸は「他を抜く」ということで、まず縁起がいいとされます。そこに色々な要素が加わって更に縁起がよくなっています。まず、信楽焼の狸は頭に傘をかぶっていますよね。あれは災難避けるという意味があります。次にギョロリとした目は「目配りし、周囲の物事をしっかりと見る」という意味。次に口が笑っているのは「いつも笑顔を絶やさずに」という意味。徳利(トックリ)を持っているのは「飲食に困らないように」と「徳利」と引っ掛けて「徳」がある人になるようにという意味。通帳をぶら下げているのは「世渡り上手と信用第一」という意味。金袋…つまり「金玉袋」はお金に困らないようにって意味。太い尻尾は物事を大きく太く成すようにという意味。大きなお腹は「どっしりと沈着冷静とし大胆に行動する」を意味しています。
この笠・目・口・徳利・通帳・金袋・尻尾・お腹の8っつのことを八相縁起(ハッソウエンギ)と言いまして、縁起のいい特徴って意味です。
つまり狸には知恵が詰まっていて、徳がある。その知恵と徳を伝えるものなわけですから偉い。偉いから僧侶の格好をして私たちに説法する!ってことらしいです。それで狸僧なんだとか。
この笠・目・口・徳利・通帳・金袋・尻尾・お腹の8っつのことを八相縁起(ハッソウエンギ)と言いまして、縁起のいい特徴って意味です。
●余談ですが、お釈迦様には一目で普通の人じゃないと分かる「三十二相」という特徴があったそうです。
●信楽焼の狸は明治時代の陶芸家の藤原銕造という人物が作ったとされますが、狸の置物自体はそれ以前からあったようです。江戸時代の狸の置物はもっとほっそりしていてリアルなもの。信楽焼のあのぽっちゃりしたものが藤原銕造のオリジナリティのようです。
●藤原銕造の狸に日の丸を持たせて昭和26年に昭和天皇が信楽を訪れた時に出迎えたことで信楽焼の狸が全国的にメジャーになった。
●信楽焼の狸は明治時代の陶芸家の藤原銕造という人物が作ったとされますが、狸の置物自体はそれ以前からあったようです。江戸時代の狸の置物はもっとほっそりしていてリアルなもの。信楽焼のあのぽっちゃりしたものが藤原銕造のオリジナリティのようです。
●藤原銕造の狸に日の丸を持たせて昭和26年に昭和天皇が信楽を訪れた時に出迎えたことで信楽焼の狸が全国的にメジャーになった。
つまり狸には知恵が詰まっていて、徳がある。その知恵と徳を伝えるものなわけですから偉い。偉いから僧侶の格好をして私たちに説法する!ってことらしいです。それで狸僧なんだとか。
雑記
●山梨県韮崎市にある常光寺には「狸が書いたという襖の絵」が残っています。
●その襖の絵を描いたというのが神奈川県にあったという建長寺の狸和尚。建長寺の和尚が常光寺にやってくると庭の松の木はもうすぐ枯れるので記念に絵に書いておこうと、人を遠ざけて杉の絵を書きます。実は狸の尻尾で書いたとか。
●狸和尚には悪い狸と良い狸の伝承があって、悪い狸は建長寺の住職を殺して和尚に化けるというパターン。良い狸はお世話になった建長寺の住職が亡くなった後に、お寺の再建のためにお金を集めて回ったというパターン。どちらも最後は犬に食い殺されてしまいます。
●狸和尚をもてなす時に狸和尚の言うがままに料理を作ったら、それがとても美味しかった。その料理を「建長」汁。なまってけんちん汁。となったとか。
●宇治拾遺集には、僧侶が狸に化かされる話がある。僧侶が夜中まで読経していると、普賢菩薩が象に乗ってやってくると言う。ある日、僧侶を訪ねた男二人はぜひ見たいと思って、夜中まで待っていると僧侶の言う通りに普賢菩薩がやってきた。男のうち一人は猟師で、その普賢菩薩を弓矢で撃ってしまった。僧侶は怒って猟師を責めるが、猟師はシレっと「徳のある僧侶に普賢菩薩が見えるのは分かるが、毎日動物を殺して食っている自分に見えるのはおかしい」と答えた。翌朝、庵(イオリ)の近くの血の跡をたどると谷で猟師の矢が刺さって死んでいる狸がいた。
●日本では狸は人を騙すものとして存在していたが、江戸時代の何処かでイメージチェンジしている。建長寺の狸和尚に善悪2パターンあるのは、そう言うことではないか。
●その襖の絵を描いたというのが神奈川県にあったという建長寺の狸和尚。建長寺の和尚が常光寺にやってくると庭の松の木はもうすぐ枯れるので記念に絵に書いておこうと、人を遠ざけて杉の絵を書きます。実は狸の尻尾で書いたとか。
●狸和尚には悪い狸と良い狸の伝承があって、悪い狸は建長寺の住職を殺して和尚に化けるというパターン。良い狸はお世話になった建長寺の住職が亡くなった後に、お寺の再建のためにお金を集めて回ったというパターン。どちらも最後は犬に食い殺されてしまいます。
●狸和尚をもてなす時に狸和尚の言うがままに料理を作ったら、それがとても美味しかった。その料理を「建長」汁。なまってけんちん汁。となったとか。
●宇治拾遺集には、僧侶が狸に化かされる話がある。僧侶が夜中まで読経していると、普賢菩薩が象に乗ってやってくると言う。ある日、僧侶を訪ねた男二人はぜひ見たいと思って、夜中まで待っていると僧侶の言う通りに普賢菩薩がやってきた。男のうち一人は猟師で、その普賢菩薩を弓矢で撃ってしまった。僧侶は怒って猟師を責めるが、猟師はシレっと「徳のある僧侶に普賢菩薩が見えるのは分かるが、毎日動物を殺して食っている自分に見えるのはおかしい」と答えた。翌朝、庵(イオリ)の近くの血の跡をたどると谷で猟師の矢が刺さって死んでいる狸がいた。
●日本では狸は人を騙すものとして存在していたが、江戸時代の何処かでイメージチェンジしている。建長寺の狸和尚に善悪2パターンあるのは、そう言うことではないか。
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