百手祭(大元神社の奇祭)

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百手祭(モモテサイ)

名前百手祭(モモテサイ)
開催場所大元神社
開催日毎年1月20日の午前11時
かなり珍しい「奇祭」です。

百手祭と弓始

「弓始」という儀式がもともと一般的にありました(例えば京都・伏見稲荷大社など、広島県内でも沼隈町・豊町などにもある)。お正月に弓のうまい人が選出され、その人が弓を射ます。弓には魔を払う性質があり、年始で弓を射ることで魔(邪気)を祓い、新年を迎えるという意味がありました。元々は宮中の行事でしたが、後々には武家の儀式として残りました。
それが宮島でもありまして、大元神社に引き継がれたものが「百手祭」だろうと言われてます。つまり、大元神社の伝統の祭りとはちょっと違うんじゃないかと思うのですが、歴史としてはかなり古い祭りのはずです。単なる弓始に少し、要素が追加されてます。

百手祭の儀式

百手祭は祝詞奏上した後に神に食物が供えられ、その後、1手2本の矢を百手…計200本の矢を撃つものでした。現在は省略されて8本だけ。200本の矢を撃っていたとするならば、相当に大きな「儀式」だったはずです。また、1日がかりだったでしょう。


▲まず食事を神様に捧げます。

謎字
弓は的に向かって撃ちます。この的には「甲・乙・ム(=甲乙なし=争いごとはないようにという意味)」を謎字として組み合わせた「鬼」によく似た字が書かれていて、これを射抜くことで「争いごとがないように」と願う儀式だったよう。

▲弓を的に向けて射ます。

▲命中!!

▲命中した後も8本は絶対に射ます。的以外の方向へも打ちます。魔を払うためです。


▲奉納した食事を戻します。
儀式の後は直会
弓を射終えると、拝殿で先ほど神に捧げた食料をみんなで食べることになる。これを直会(ナオライ)と言います。現在は食料だけですが、昔は酒も出ていたらしいです。この食料は「餝飯(ホウハン)」というもので、火の通った普通の「食事」です。火を通した食料を神に捧げるというのは実は珍しいです。これを熟撰(ジュクセン)と言います。餝飯は煮しめ・なます・たくあんのみじん切り・白大豆を炒って水に浸したもの・海苔など。ご飯にたくあん・白大豆・青海苔を乗せて熱い汁(いりこと昆布の出汁)をかけて食べる。戦国時代の兵糧食と言われています。

当日は1月で超寒いです。海風が吹いて尚のこと寒いですので、見学に行く人は防寒をしっかりしていきましょう。その日は大元神社の近くで焚き火が焚かれてますが、焚き火にあたっていると祭りが見えないですからね。

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