棚守房顕覚書117 兼右へ贈物の太刀のこと

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棚守房顕覚書117 兼右へ贈物の太刀のこと

そうして兼右に宝蔵の太刀・刀を明神(=厳島大明神)からの引き出物として、差し上げるべきとの由を、元就の御意(許可)を得ました。菊作の太刀、長谷部の国重の刀を取り出し、差し上げたところ、小早川隆景が奉納した来太郎両作の太刀を所望されましたので、両種(=菊作の太刀、長谷部の国重の刀のこと)をお返ししまして、クジを引いて見た所、(厳島大明神の許可が)降りませんで、宝蔵の太刀・刀を一種も差し上げることなく、棚守から銘作の太刀二つ、刀四つ、丸貫ノダレ??の脇刀一つを進上しました。上(=毛利のこと)からは太刀、刀、銀子百枚、その他、巻物を多くありました。この度の入目(=費用)はかれこれ2、3万貫(=2、30万の記述ミス?)が必要だった。

吉田兼右へのプレゼント

吉田兼右が来島し、神道の儀式の伝授をしました。で、そのお礼に厳島神社に奉納された太刀・刀をプレゼントすることにした。毛利隆元が神慮の意図に反して銘刀荒波を持ち出した結果、荒波を受け取った足利義輝とその子供が死に、毛利隆元が死んだ。しかし、厳島大明神が喜ぶような「神道伝授」を行なった吉田兼右に対しては、そうじゃないよう。神は怖い。

神慮はクジで測る

厳島神社宝蔵の「もの」は単に見るだけであっても、神慮を計らないといけません。どうやって測るのかというと「クジ」です。

吉田兼右は小早川隆景が奉納した「来太郎両作の太刀」を欲した。そこで、当初プレゼントする予定だった刀を宝蔵に戻して、来太郎両作の太刀をプレゼントしていいか?をクジを引いて神慮を尋ねた。すると答えは「NO」。吉田兼右はこれじゃ何も貰えない。それじゃ可哀想なので、棚守房顕と、毛利はそれぞれが別の報酬を渡した。

で、最後に費用について記述した。
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