御島巡り

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御島巡り

御島巡り(御島巡式)は「佐伯鞍職と厳島神社の創建の伝承」にちなんだ神事。
詳細は上のリンクを読んでもらうとして、簡単に伝承を説明すると、佐伯鞍職が大竹市あたりで生活していると西から紅い帆を掲げた瑠璃ガラスのツボが流れ着きました。そこにいたのが宗像三女神(市杵島姫命など)です。女神たちは「この辺りに落ち着きたいなぁ」と言ったので、佐伯が宮島を回って案内したんですね。その時に「いつくしいなぁ」と言ったことから「厳島」という名前になったとか。その宮島をグルっと回った時に、案内したのが「カラス」です。それが御烏喰式になります。

巡る神社

五月十五日に一日かけて行われます(昔はもっと頻繁に行われていた)。宮島の周囲にある10個の神社を巡ります。長浜神社を一番目にして右回り(時計回り)です……ただし長浜神社七浦七恵比寿ではないので正式には杉之浦神社が一番最初に巡る神社です。最後に大元神社に参拝して終了です。回る神社は以下のとおり。
長浜神社 祭神「興津彦命・興津姫命」
杉之浦神社 祭神「底津少童命」茅の輪くぐり
包ヶ浦神社 祭神「塩土翁」
鷹巣浦神社 祭神「底筒男命」
腰少浦神社 祭神「中津少童命」
青海苔浦神社 祭神「中筒男命」茅の輪くぐり
養父崎浦神社 祭神「御烏」
山白浜神社 祭神「表津少童命」
須屋浦神社 祭神「表筒男命」茅の輪くぐり
御床神社 祭神「宗像三女神=厳島神社と同じ」

このうち長浜神社・包ヶ浦神社養父崎浦神社を除いた7つの神社が「七浦七恵比寿」とか「七浦拝所」と呼ばれる神社になります。七浦七恵比寿がおそらく古くからある神社で、他の神社はのちの時代に作られたのではないか?と思われますが、よく分かりません。

御烏喰式

御島巡りの中で養父崎浦神社では「御烏喰式(オトグイシキ)」という神事が行われます。海に御幣と粢団子(シトギダンゴ)が供えられ、それをカラスがやってきて咥えて持って帰るという儀式です。カラスは厳島神社の創建に関わっている動物で、それにちなんだものです。御幣というのは神へのお供え物のことで、ここではお祭りの時に縄にぶら下がっているギザギザの白い紙のことです。粢団子は米と海水を練った団子。こんなのをカラスがたべるんでしょうか。いや、それよりも都合よくカラスがやって来るものなんでしょうか。御島巡りの参加者が穢れているならば御烏喰式でカラスがやって来ないとされていて、参加者の言動や行動や振る舞いが大事になるそうです。気楽に参加できませんな。

茅の輪くぐり

養父崎浦神社で御烏喰式を終えると、次の次に須屋浦神社に参拝し、そこで直会(ナオライ)の饗食……つまりお食事会をして、茅の輪くぐりをします。茅の輪くぐりは杉之浦神社青海苔浦神社須屋浦神社でもします。茅の輪くぐりは日本中の神社で夏越の祓でするよくある神事です。

最後は大元神社へ

御島巡りはすべての神社を右回りに回って、最後には大元神社の西の網之浦から上陸。その後、大元神社で参拝して終了ということです。
ということは、この御島巡りを見る限りは、女神が祀られた場所は「大元神社」ということになります(もしくは御床神社)。現在の厳島神社の場所ではなくてね。実は、大元神社がそもそもの厳島神社ではないか?というのはよく言われています。

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