櫛筆(クシフデ)

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櫛筆とは

まとめ
平家納経清盛願文の文章と表紙の間に貼られた紙に書かれた文字。何を意味しているのかは分かっていない。

櫛筆

櫛筆
仁安元年十一月十八日
内大臣平朝臣清盛

解説

仁安元年は1166年。厳島神社の造営の年です(神社の造営年に関しては諸説あるが)。平家納経は「清盛願文」によれば長寛2年(1164年)。つまり平家納経と櫛筆の記述には2年の開きがある、ということになります。
櫛筆の紙は福島正則によって貼られた
江戸時代に入り、広島藩は福島正則が藩主となり、厳島神社の管理に藩が口を出すようになりました。そこで厳島神社宝蔵の管理を福島正則が命じたので調べてみることになりました。平家納経が入った箱(経箱)を開けるとこの「櫛筆」の紙が一枚、ペロンと入っていたのです。この紙はボロボロで平家納経と比べるとかなりゾンザイな扱いを受けていたよう。しかし、「清盛」と名前が書いてあるので「大事なものだ」と判断した広島藩は、この櫛筆の文章を綺麗な紙に書き写して、清盛願文の表紙の裏に貼り付けたのです。
なぜ広島藩が清盛願文に貼ったのか?はよくは分かっていません。
大事だと判断することと貼り付けることとは関係ないんですよ。
貼り付ける必要があったとは思えないんですよね。
櫛筆の意味
櫛筆が何を意味するのかはわかっていません。古代では櫛は「個人を特定する」ものでした。仮に男性が自分の櫛を相手の髪に挿したらそれは「俺のもの」という意味になり、つまり「結婚」を意味する行為になります。これは古事記の中で、ヤマタノオロチの生贄になる寸前だったクシナダヒメをスサノオが櫛に変えて、自分の頭にさしたのは同じようなニュアンスがあったのだと思います。

となると。
櫛筆というのはどういう意味か。

ハッキリとは分かりませんが、平家納経に書かれたものが「清盛の作」ではなく、「清盛が作ったものではないが、清盛の物として奉納する」という意味ではないか?と言われています。では平家納経は誰が作ったのか?ということになります。それに関しては別のページに書こうと思います。

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